南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

☆「掌中の葉」(翻訳文)1-15

単一の目標(所縁)とは何か?

単一の目標(所縁)とは、単純な、何か一つのモノという事では決してなく、異なる風貌をした、単一の主題、という事がいえる。

定を修する時に(+あなたが)専注している目標は、ただ単に物質的な目標だけではなく、更に多くの場合、それは心から変じ顕現した、抽象的な目標でありえる、という事である。

たとえ物質的な目標であっても、それは、一秒ごとに変化しており、ただ、その変化が非常に微細な為に、容易に察知できないでいるだけである。

定を修習する初めの段階において、通常、我々は呼吸という、物質的な目標を起点として、自己の啓発・育成を行うが、しかし、我々は、この目標は、始めから終わりまで、永遠に不変であることはないことを知っている。

実際、我々は、この目標を、一種の主題と見做す必要がある。

たとえば:我々が呼吸を定の修習の目標とする時、我々は、呼吸を一種の、生命を滋養するエネルギーとして体験する必要がある。

あなたがこのように呼吸を大切にすることが出来た時、あなたは初めて、呼吸を味わい、呼吸を楽しむことができるのである。

(+ )(= )訳者。句読点原文ママ。(1-16につづく)

★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>まで。

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<「掌中の葉」(シッダッタ学院)中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>