定の特徴、作用、顕現、近因
問題三:定の特徴、作用、顕現、近因とは何か?
回答三:定の特徴は「不散乱(散乱しない事)」、作用は「散乱の除去」、顕現は「不動揺(動揺しない事)」、近因は「楽しい」。《清浄道論・第三品》
止禅を修行して、定力を育成しようとしている人にとって、上記の文言は、非常に奥深い陳述である。
(一)「不散乱」、
(二)「散乱の除去」、
(三)「不動揺」、(四)「楽しい」。
この四つの項目は、詳細に考察されなければならない。
その中で、「楽しい」というこの項目が主導する近因は、最も重要である。
上記の記述を理解する為に、非常に忙しい企業家を想像してみたい。
一日中忙しかったので、彼は非常に疲れている。しかし、一時間半後には、非常に重要な会議が彼を待っている。
今、彼はすべての仕事を手放し、呼吸念(または安般念という)の修行をする。
20分後に彼は入定した。
彼の秘書が門の前に来て、扉をノックしようとしたとき、秘書は彼が坐して動かないのを見た。
これが定の顕現「不動揺」である;
この時、彼の心には「不散乱」の特徴が顕現しており、彼の証得した定には「散乱を除去する」作用がある。
しかし、これらの一切を生じせしめる近因(直接原因)は、「楽しい」である。
この楽しさの来源・ソースは、善くて巧みな方法によって、呼吸を体験することによって生じたものである。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(1-19につづく)
★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>まで。
ご協力、よろしくお願いいたします。
<「掌中の葉」(シッダッタ学院)中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>