南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

☆「掌中の葉」(翻訳文)2-10

【如実とは】

「1%は1%、2%は2%」。

ここで言う「如実」とは、<今・ここ>の境界がどうあろうとも、そのありのままに、それを体験することを言う。

すなわち、1%なら、1%分の体験をすればよい、のである。

定の修習をしていて、(+瞑想の)縁に取った目標が、1%分、はっきり見えたならば、その1%で満足する。1%分、明らかになったなら、そのままのそれを体験し、何等の操作を加えない。

(+観察している)目標が、1%から突然100%にはっきり明瞭に観えたならば、その様子をそのまま体験し、興奮もしないし、傲慢にもなららない。

100%観えていたものが、突然1%しか見えなくなっても、そのまま1%だけ体験すればよいのであって、がっかりもしないし、恋々ともしない。

「1%は1%、2%は2%」の秘訣を掌握したならば、<今・ここ>を生きていることになる。

境界が如何様に変化し、発展しようとも、心は常に、如実に<今・ここ>を体験しており、分心することがない。

これが最も良質な、正念と正知である。

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(2-11につづく)

Idaṃ me puññaṃ nibbānassa paccayo hotu。 

★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>まで。

ご協力、よろしくお願いいたします。

<「掌中の葉」(シッダッタ学院)中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>