Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

是誰庵のひとやすみ~唯脳論vs唯識論

6月10日付の<是誰庵のひとやすみ>のお題は、「脳にはNoを」でした。

この修行の理念・根拠は:

(1)心は一刹那に一つの仕事しかしない。

(2)心は仕事を終えると、エネルギーを使い果たして、消える。

(3)脳は、情報のストレージ、貯蔵庫であり、人生の主役たりえない。

の三項目からなっています(他にもあるかも知れませんが、私が分かるのは、この三つです)。

仏教では、「<身・口・意>に注意して生きなさい」と言います。

身は身体活動。

口は話したり笑ったり、口を通して行う活動。

意は、心による活動です。

上記を、よくよく注意して読むと、人生に大切なものは

<身口意>であって、脳ではないのが分かります。

仏陀は、脳にちっとも重きを置かなかった。

なぜでしょうか?

脳は情報の貯蔵庫で、脳から情報を引き出して使うのは心。

心が、人生の主役だからです(その心さえも、己自身のものではない、と仏陀は言います)。

唯脳論は、脳波を計ったりして、見かけは上は科学的であっても、実は、心を抜きにしては、人生は成り立たないことが、瞑想すれば分かります。