南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

パオ・セヤドー講述「顕正法蔵」(翻訳文)5-75

    <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

「比丘たちよ。たとえば、一頭の愚鈍な牝の野生牛が、行先への知識がなく、危険な崖のある山の中を歩く事にも慣れていないとする。

彼女は想う:『私がこれまで行ったことのない方角へ行き、これまで食べたことのない草を食べ、これまで飲んだことのない水を飲んだらどうだろうか?』と。

前足がいまだ、きちんと地面についていない前に、彼女は後ろ脚を上げた。この時、彼女は、彼女がこれまで行ったことのない方角へ行くこともできず、これまで食べたことのない草を食べる事もできず、これまで飲んだことのない水を飲むこともできないし、彼女が以前『私がこれまで行ったことのない方角へ行き、これまで食べたことのない草を食べ、これまで飲んだことのない水を飲んだらどうだろうか?』と考えていた元の場所にも戻れない。

どうしてか?

というのも、その牝牛は、愚鈍であり、行先への知識がなく、また、多くの崖のある山道を歩く事にも慣れていないのだから。

(5-76につづく)

    <Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>

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<パオ・セヤドー「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>