<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
「比丘たちよ。たとえば、一頭の愚鈍な牝の野生牛が、行先への知識がなく、危険な崖のある山の中を歩く事にも慣れていないとする。
彼女は想う:『私がこれまで行ったことのない方角へ行き、これまで食べたことのない草を食べ、これまで飲んだことのない水を飲んだらどうだろうか?』と。
前足がいまだ、きちんと地面についていない前に、彼女は後ろ脚を上げた。この時、彼女は、彼女がこれまで行ったことのない方角へ行くこともできず、これまで食べたことのない草を食べる事もできず、これまで飲んだことのない水を飲むこともできないし、彼女が以前『私がこれまで行ったことのない方角へ行き、これまで食べたことのない草を食べ、これまで飲んだことのない水を飲んだらどうだろうか?』と考えていた元の場所にも戻れない。
どうしてか?
というのも、その牝牛は、愚鈍であり、行先への知識がなく、また、多くの崖のある山道を歩く事にも慣れていないのだから。
(5-76につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>
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<パオ・セヤドー「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>