南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

☆「掌中の葉」(翻訳文)4-11

    <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

(2)瞋行者、覚行者

歩く=つま先を使って、地面を掘るようにして歩く。彼の足は、急ぎ地面を踏み、急ぎ足を上げ、その足跡は尾が長い(足の後ろ側が長い)。

立つ・座る=頑固な姿勢で、立つか、または座る。

眠る=ベッド・メイキングを急いでする。身体をベッドに投げると、眉間に皺を寄せて横になる。彼に起きるように言うと、急いで起き上がり、誰かに怒られたかの如くに、返事をする。

仕事=緊張しながら、不円満に仕事をする。

食事=堅いもの、酸っぱい物が好き。食事の時、口いっぱいに頬張る。おいしい食べ物がない時、瞋り、怒る。

見る=小さな不如意を見たとき、すぐに嫌になって長くは見ない。ごく小さな過失を見てさえも、瞋恚の煩悩が生じる。真実に徳行がある時でも、取り立てて、気にしない。ある場所から離れる時、離れたがっている様子を見せ、何の未練もなく離れる。

(3)痴行者、尋行者

歩く=混乱した足取りで歩く。彼の足は驚愕した者のように降ろされ、驚愕した者のように、持ち上げられる。

彼の足跡は、急速に圧力を加えたた感じになる(前後ともに長く伸びる)。

立つ・座る=混乱した姿勢で立つか、または座る。

眠る=計画的にベッド・メイキングができない。多くの場合、身体は散乱しており、うつ伏せに寝る。彼に起きる様に言うと、「あ」という声を出してから、ゆっくり起き上がる。

仕事=ゆっくりとしており、乱雑である。

食事=一定した好き嫌いはない。食事の時、食べ物を小さな団子状にして口に入れるが、団子は形が整わない。食べ残しを、食事用の皿・器に入れる。口のまわりを汚す。心内も散乱しており、あれこれ、考え事をしながら、食事をする。★

 

一般的に、異なる性行の者は、異なる威儀(行為、歩く、座る、横臥等)を有する。しかしながら、これも絶対的なものではない。というのも、一人の瞋行者は、また貪行者の威儀を、顕すこともある。

雑行者に関して言えば、彼には多種多様な行相がある。

義疏はまた言う:「他心通を得た教師は、弟子の性行を知ることができ、かつ、彼に対して、適切な業処を教えることができる。その他の教師は、種々の方式で弟子に質問をし、会話の中から、弟子の性行を判別する。」

《清浄道論・第三章・第96段》

(4-12につづく)

    <Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>

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<「掌中の葉」(シッダッタ学院)中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>