南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

☆「掌中の葉」(翻訳文)4- 24

    <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

仏随念

【方法】仏陀の9種類の功徳を思惟する:

阿羅漢:彼はすでに、煩悩を滅し除いた。

正遍知:彼は己自身によって、円満なる正覚を証悟した。

明行足:彼の智慧と徳行は、完成された。

世間解:彼は世間を理解する。

無上士調丈夫:彼は、調伏に耐える事の出来る者の、無上なる指導者である。

天人師:彼は天神と人類の導師である。

仏:彼は覚醒者である。

世尊:彼は、過去世における、善業・福徳・果報が、最も吉祥なる、所有者である。

(善逝抜け・原文ママ

●非常に多くの修行者は、皆、念仏の経験を擁している。惜しい事に、口では仏号を念じるものの、しかし、心は決して、仏と相応しない。

●もし、ただひたすら、休まずに念じる事を強調して、形式の上にだけ時間を使い、最も基本的な、仏と相応する感覚を啓発しないのであるならば、最終的に、(+この修行は)一つも成功しない。

●仏は、大多数の現代人にとっては、余りに抽象的で、あまりに遠い概念である。

●どのようにすれば、我々は、仏と相応することができるのか?

●あなたは霊的修行の道筋において、己自身を、生まれたての赤子のように感じるべきである。仏陀はあなたの父母であり、あなたに対して、父母と同じように世話をし、保護してくれる。

●仏に信心(=信頼)があるならば、たとえば、子供が学校でいじめられた時、彼は自信を持って言う:「私のお父さんはとっても強い。君は私をいじめてはいけない。明日、お父さんに来てもらって、君と勝負をつけるから!」

父が後ろ盾になってくれて、母が細心の注意でもってお世話してくれる子供は、最も幸福だ。

仏陀の加持のある修行者もまた、最も幸福なのである!

●もし、仏に対して更に深い認識・理解があるならば、我々は仏に対して、更に強固な信心を生じることができる。

●インドの四大聖地を巡礼する事は、あなたにとって、仏陀という、この歴史的偉人の真実性に対して、さらなる信心が生じることになり、また、我々にとって、仏陀の誕生、成道、説法と般涅槃が残した、神聖な雰囲気を感じとることができる。

●毎日の生活の中で、仏法を実践することは、もう一つの重要な事柄である。

あなたが仏法について、更に深く体得・証悟するならば、あなたの仏陀に対する信心は、自然に深く、強くなる。

●常々、修行している出家者に親しむことは、我々にとって、善知識の慈悲と心の寛容を感受することができる・・・仏陀は我々にとって、修行の(+道筋における)最も佳き善知識であり、最も貴重な友人である・・・。

●己自身が、すでに、人生の大半を過ごしてしまったこと、己自身、何事かをなし得たかどうか?を感慨し(+振り返る)。

あまりに己を過信すると、己自身に騙される・・・仏陀こそが真正の智者であり、我々の真正な友であり、導師であるのだ!

●堅固な信心は、一朝一夕に生起することはないーーいわゆる「日久しく経って、情け生じる」である。

●初めのころの信心は、柔和で淡いものである。相応する感覚がますます深まる時、一種の喜悦、軽安、愉快(+が生じ)、ないしは、最終的には心心相応し、完全に仏の功徳の世界に契入・投合する(+ことができる。)

(5-1につづく)

    <Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は

<菩提樹文庫>まで。ご協力、よろしくお願いいたします。

<「掌中の葉」(シッダッタ学院)中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>