Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)3-12

    <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

アチャン・サオは、朴訥で口下手だった為に、村民に対して、どのようにして、恐怖を乗り越えるのかという事を、分かり易い言葉で、簡潔に教え、信心(=仏法への確信)と戒について、何度も教え、指導した。

信心を激発する為に、彼は村民に対して、動物を犠牲にして行う祭祀を、仏・法・僧の三宝への帰依に変えていく事を、奨励した。

戒に関しては、彼は、皆が五戒を受けるよう、勧めた。すなわち、不殺生、不偸盗、不妄語、不邪淫、不飲酒であった。

己自身の心と行為を守り、己と他人を傷つけさえしなければよいという、かくも簡単ながら、強くて力のある修行を実践したならば、庇護を得られることを、村民は、学んだ。

村民の恐怖を解消するために、アチャン・サオは、禅の修行の守護力を解説した。

彼はまず皆と共に、仏陀の功徳を念じ誦えるようにし、彼らの心が静かになった時に、更に進んで、彼らの疑惑と心配を解決するために、簡潔に直接的に、道を示した:

”みなさん、怖がる必要はないのです。

あなたがたが禅の修行をして、‘仏陀仏陀仏陀‘ と念ずるならば、神霊はあなた方に、干渉することはありません。

我々は必ず病気をしますが、もし、病気を鬼神の祟りだと考えるならば、それは違います。

我々の身体は、一方では、壊れながら、一方では、元のようになるよう、修復しているもので、人は身体がある限り、必ず病気になります。

亡くなった親戚に助けを求めても、無駄なのです。それよりは、禅の修行をして、その功徳を彼らに回向してあげれば、皆が利益を受け取ることができるのです。”

(3-13につづく)

(+ )(= )訳者。句読点原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<原題「美琪喬ーー一位阿羅漢尼修道証果之道」Dhammavamsa Publication 

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>