Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-10

    <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

こうして毎日、寝ないで頑張った所、彼女の禅修行は益々深く、微細になり、確信もまたそれにつれて、強くなった。

鋭敏な六根は、彼女を勇猛な人に変え、彼女の大胆で、猪突する性格に、合致した。

彼女は禅修行において、益々頻繁に禅相が出るようになり、内容は益々、奇特なものになって行った:

ある時は、未来を予見し、ある時は、異なる心霊の領域に入り込み、ある時は、深遠なる仏法を洞察した。

ある日の真夜中、メーチ・ケーウは深い定から出てくると、一つの禅相が見えた;

彼女の死体が機織り機の上にあって、身体はすでに腐敗して、膨張し始めており、色は黒く、皮膚が裂けて、膿と血が流れていた。

太った蛆虫が身体を覆い尽くし、蠕動しながら、腐った肉を食べていた。

イメージ全体は迫真に満ちて、見ていた彼女の心は、大いに、打ち震えた。

この時突然、彼女は、アチャン・マンが背後にいるように感じた。

どうやら、アチャン・マンは、彼女の背後から、肩越しに、この奇異な場面を、見ているようであった。

彼はゆっくりと、慎重に、メーチ・ケーウに注意を促した。

死ぬことは生まれることの当然の結果であるーー一切の衆生は、一たび、この世間に生まれ出て来たならば、必ず死ななければならない。

彼らの身体は、最終的には必ず腐乱して、元の元素に戻る。

実際、世間の一切合切は、みな衰退して、壊れてしまう。

死は、常に我々と共にあるが、しかし、我々はこの命題を、考えようとはしない。

アチャン・マンは彼女に、己自身の生老病死について、誠心誠意、思索することに、着手するように、と指示を出した。

(4-11につづく)

    <Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<原題「美琪喬ーー一位阿羅漢尼修道証果之道」 Dhammavamsa Publication 

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>