<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
做個堂々正々的出家人!
(堂々、威儀ある、出家者になろう!)
不要貪図世俗生活的汚穢而毀了出家的発心、
(世俗生活の穢れに耽って、出家の発心を汚してはならない)
不要回頭、不要眷念俗家、親属。
(振り返るな。俗世間、親兄弟の事は、忘れてしまえ。)
ハチの巣をつつく
雨季の期間、ちびっこケーウは家にいて、時々、雑用をこなし、時々、従兄弟たちと一緒に遊んだ。
彼女は、明朗快活な女の子であったが、今は、母親と一緒に過ごした、安らかで快適な日々を、懐かしいと思った。
母親のいないこの期間、彼女は何とか、父親の機嫌を取ろうとしたが、布麻は不機嫌で、いつも、朝早くから出かけては、夜になってから、帰って来た。
斎戒の日、ちびっこケーウは、伯母たちと一緒に農々寺に行き、母親に会い、前に後ろに彼女にまとわりつきながら、家での出来事を話した。
彼女の話を聞いて、メーチ・ケーウは心配になった;
布麻がいつも家にいないなどという事は、尋常ではなかったし、ちびっこケーウの話では、彼女の夫は、いつも酔っぱらって、酒の匂いをさせながら、家に戻ってくるようであった。
子供の為に、メーチ・ケーウは時々家に戻って、家事をこなし、ついでに状況を把握しようと思った。
家に戻ると、夫はやはり、いなかった。
彼女は、家で一日中洗濯や洗い物をし、ご飯を炊いて娘に食べさせたが、布麻はいくら待っても、帰ってこなかった。
出家して三か月目、彼女は一週間に一度は家に戻ってみたが、この間、一度も布麻に会わなかった。
噂が伝わってきた。
布麻は、隣村の女性と密会しており、それは二人の子供を連れた寡婦であった。それだけではなく、布麻は酒を飲み始め、常に酩酊して酔いつぶれていた。
この噂を聞いて、メーチ・ケーウは夫の不忠に嫌悪を覚えた。
今、彼女は結婚生活に倦み、一心に梵行の生活をしたいと願い、還俗の事を考えると、気持ちが重苦しくなった。
彼女は己の約束を守ったが、夫は基本的な戒さえも守れず、常軌を逸した行為は、彼らの結婚生活を破壊した。
(4-12につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<原題「美琪喬ーー一位阿羅漢尼修道証果之道」Dhammavamsa Publication
中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>