南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-52

    <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

歩く瞑想をした後、精神は渙発し、気力は満ち満ちた。

彼女は、経行道の端にある、葉が茂る、枝振りの良い沙羅の木の下で、作務の始まる午後3時まで、座禅した。

彼女たちは一緒に掃除をし、新しく穿った井戸で水を汲んで、水がめに満たし、その後に、森に行って、茸や竹の子など、食べられる山菜を採った。

戻るとすでに夕方になっており、シャワーを浴びると、皆は、大殿に集まって、夜の勤行をした。

読経が終わると、各自茅葺小屋に戻り、静かで辺鄙な森の中で、引き続き、経行と座禅をした。

メーチ・ケーウは何時間も経行し、その後で、小屋に戻って、深夜まで座禅をし、その後ようやく眠った。

アチャン・コンマの所から戻って、最初の何か月か、メーチ・ケーウは観身の法門の修行を続けた。しかし、暫くすると、彼女の心は徐々に、過去の習慣が戻り、外界の境界に注意が行くようになり、身念住に専注しなくなった。

観身の法門は、彼女の性格と合わず、その為、彼女は活力に溢れた、猪突する心に従って、自然の勢いに任せるままにした。

坐禅して目を閉じるや否や、まるで崖から落ちて行くようで、次に、新しい窓が開いて、彼女は突然、違う世界に入り込み、別の種類の冒険が始まるのだった。

(4-53につづく)

    <Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

<菩提樹文庫>まで。ご協力、よろしくお願いいたします。

<原題「美琪喬ーー一位阿羅漢尼修道証果之道」 Dhammavamsa Publication 

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>