<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
一行は疲れ果てて、小さな村に到着した。
当地の貧しい村民は、食べ物とその他の必需品を提供してくれた。
その供養の中身はともかく、彼女たちは、感謝と真心でもって、それを受け取った。
その後に、小川の隅でこっそり沐浴して、旅の汚れを落とし、寝る場所を探して、そこで暫く休んだ。
各人はそれぞれ、一本の木を見つけて、遊行用の傘を枝に掛け、傘に垂らした薄い紗の蚊帳を、地面に届くようにし、そこに落ち葉と藁を敷いて、坐禅する場所とした。
夜12時を過ぎた頃、メーチ・ケーウはアチャン・マンの夢を見た。
彼は厳粛でかつ優しげな目つきで、彼女を見つめ、すこしからかい気味に:
” 君は、これまで、どこにいたの?
どうして、今になってから来るんだい?
私は、もう年を取ったのを、知らないのかい?”
と言った。
彼の声の内に、切迫した感じがある事、また強固な意志をも感じた彼女は、思わず、身体が震えた。
翌朝、メーチたちは簡単な朝食を済ませた。
だいたいは、もち米を蒸して丸めたものに魚醤をつけ、その上に干し肉か干し魚を足したもので、もし手に入れることができれば、芋、瓜、山菜、果物、ジャムなどもあった。
彼女たちにとって食べ物は、ただ心身の活力を、夜まで維持するためだけのもの、であった。
長時間の行脚において、彼女たちは一歩また一歩、一念にまた一念を継いで、<今・ここ>を歩むのであった。
(4-56につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は
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<原題「美琪喬ーー一位阿羅漢尼修道証果之道」Dhammavamsa Publication
中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>