南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)5-4

    <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

完璧なる心霊の戦士として、アチャン・マハブーワは、心内の煩悩を、不倶戴天の敵と見做して攻撃し、煩悩が徹底的に降伏されるまで、手をゆるめなかった。

長年来、彼の修行は、生死を賭けた戦場と化し、一回毎の座禅では徒手空拳で立ち向かい、毎回の経行ーー歩く瞑想は、どちらが負けて死ぬのかと、命を賭けた。

彼は全く同情の余地なく、一つの言い訳も許さず、心内の敵を、一つまた一つと潰して行った。

彼は休みなく攻撃し、煩悩が隠れている所の根源を探し、彼は一回また一回と、最も明らかな煩悩ーー歩兵ーーから、更に微細で、狡猾な精鋭部隊に至るまでを、攻撃した。

これら微細な煩悩は、彼らを保護する所の神出鬼没なる首脳ーー心性を覆う所の根本無明ーーに守られていた。

貪と瞋を駆動する根本無明は、長らく、狡猾に、心の幽玄なる深い所に、隠れている。

無明は、三界の輪廻の統治者として、強烈な煩悩の大群を、死んでも守ると、誓っているようであった。

心が、無明の苦しみから抜け出す為には、先に、これら煩悩の力を、解除しなければならない。

すなわち、それらの迷い惑う心の力を、無きものにするのである。

(5-5につづく)

   <Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<原題「美琪喬ーー一位阿羅漢尼修道証果之道」 Dhammavamsa Publication 

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>