南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)7-6

    <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

    <メーチ・ケーウ法話集>

我々の、この世間で得られる知識は、

非常に有用かも知れない。

しかし、どのような知識をもってしても、

真実に己を理解する事とは

比べものにならない。

肉眼で得た理解と、

心霊で得た理解は、

完全に異なる。

思惟や反省で得た浅い理解と、

己の本性を徹底的に内観する事に

よって生起された深い知見は、

二つの別々の事柄なのである。

 

色身は、渇愛の主要な対象で、

これによる汚染は、膠のような漆のような

煩悩であって、苦は、その結果である。

この問題を克服したいのであれば、

注意力を用いて、

肉身の腐乱した状態や

分解の状態を観想して、

心をして、

人の存在に対して、

悪心を生じせしめ、

徹底的に、

この幻想なる人身の本質を

嫌悪することである。

この臭い皮袋は、

60cm幅、180cm高さ、

瞬間瞬間に変化している

一塊の血肉に過ぎない。

心が仏法に専注する時、

初歩的な内観は、

色身に執着する事によって

もたらされる苦を見る事ができる。

それらの色身を完全に見通した人は、

通常、非常に速く仏法を領悟する。

 

真正なる聖者だけが、

仏法僧という、

この三本の菩提樹の木陰に

帰依することができる。

(8-1につづく)

    <Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<原題「美琪喬ーー一位阿羅漢尼修道証果之道」 Dhammavamsa Publication 

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>