<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
a)の例では、経典には、怒ってはいけない、と書いてある。仏陀は、我々に、瞋恚と恨みを止めるように、教えている。
仏陀は言う:「己自身の心を傷つけてはいけない」。
というのも、瞋恚や恨みは、己自身を傷つけるのであって、他人を傷つけるのではないが故に。
b)の例では、たとえば、戒・律を保つとか、禅定の修習をするとか、である。
c)に関しては、仏陀は、涅槃に到達する方法を教えているーー涅槃の楽は、二度と、苦に変る事がなく、世間の楽のような、苦楽が相半ば、混じり合うというような事がない。
ここにおいて、我々は、涅槃は、苦を滅する事ができる、とだけ述べているが、真正なる苦は、五蘊または心・身(名・色)である。
最後の五蘊が完全に尽滅した時、その時初めて、涅槃(般涅槃)に到達する事ができる。
それはたとえば、仏陀と、仏陀ご在世の頃の徹底覚醒者である阿羅漢は、二度と再び生まれる事はなく、苦痛を生じさせる事がない、というものである。
では、仏陀の教えた、苦を滅する方法とは何であるか?
(1-15につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<原題「身念処」Vipassana Bhavana 第二版 アチャン・ネン著
中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>