<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
1-3-1-1 四念処を修する時の要件
a)身、受、心または法を所縁とする必要がある。
b)三心(精進、正念、正知)の下に、所縁を観照する事。これが真正なる四念処の修法であり、四念処は、涅槃への道を強化し、涅槃へと導くことのできる善法である。
c)上記の a)と b)を組み合わせて、「世間」(五蘊)に対する、貪と瞋を、断じ除くことができる。
1)身(図1-2)
「身念処を修習する時は、ただ身のみを観ずる」(四念処の立場から言えば):
一種類の念処を修習する時は、一つの所縁だけを観照する。
もし、身念処を修習するのならば、ただ身だけを観ずる。同時に身と心を観ずるような事をしてはならない:
同時に身と心を観ずる修習方法は、良い修法とは言えない。
たとえば、身と受、身と心、または身と法を混ぜて、修習してはならない。
身念処を修習する時は、身だけを観じ、受念処を修習する時は、受だけを観ずるようにする。
もし、あなたが他の所縁(念処)を混ぜてしまうと、たとえば、一冊の本を読んでいるとして、今はこちらのページ、今度はあちらのページと、目移りしているようなものである。
このようにであれば、あなたは、この本が、一体何を言いたいのかを知る事ができない。
修行も同様であって、あなたは《大念処経》の原則に従って修行しなければならない。
もし、他の方法を用いるならば、見道(心身の無我を見る)するのは、非常に難しい。
(1-26につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<原題「身念処」Vipassana Bhavana 第二版 アチャン・ネン著
中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>