Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-117

    <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

8-10-1 10種類の捨

捨には10の種類がある:

1,六支捨(chaḷaṅgupekkhā);

2,梵住捨(brahmavihārupekkhā);

3,覚支捨(bojjhaṅgupekkhā);

4、精進捨(viriyupekkhā);

5,行捨(saṅkhārupekkhā);

6,受捨(vedanupekkhā);

7,観捨(vippassanupekkhā);

8,中捨性捨(tatramajjhattupekkhā);

9,禅捨(jhānupekkhā);

10、遍浄捨(pārisuddhupekkhā)。

 

(一)六支捨とは、漏尽者における、捨の名称である。

それは、喜ばしい、または喜ばしくない所の、六個の所縁が、六門に現れる時、清浄なる中捨を保つ(+事を意味する)。

それは、このように形容される:

「ここにおいて、漏尽の比丘は、目において、色塵を見る時、彼は喜悦せず、また悲しむ事もない;彼は正念と正知において、捨に安住する。」

(《増支部》)

(二)梵住捨は、衆生に対して、中捨を保持する事。

これは以下のように形容することができる:

「彼は一方(の有情)に対して、捨心によって安住する。」(《長部》)

(三)覚支捨は、同時に生起した諸法において、中捨する事。

これは、以下のように形容する事ができる:

「彼は捨離によって捨覚支を育成する。」(《中部》)

(四)精進捨は、過剰に精進しない事、また怠けない事を意味する。

これは以下のように形容する事ができる:

「彼は常に捨相を憶念する。」(《増支部》)

(五)行捨は、省察と諸々の蓋を平静にする事に関連する中捨である。

これは、以下のように形容することができる:

「定を通して生起する行捨は、幾つあるか?

観智を通して生起する行捨は、幾つあるか?

定によって生起する行捨は、八種類ある。

観智によって生起する行捨は、10種類ある。」(《無礙解道》)

八種類とは、八定と関連する所の、捨である。

10種類は、四道、四果、空解脱及び無相解脱に関連する捨である。

(5-118につづく)

    <Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<パオ・セヤドー「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出

中国語版→日本語訳出翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>