<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
1-5-2-1 刹那定(瞬間定)
Vipassana の修行をする時、我々は、刹那定を利用しなければならないが、その理由は、刹那定は、いまだ六根の内にあるからである。
所縁を変える時、たとえば:座っている色身から、心が、聞いている(意根から耳根まで)に変化した時、刹那定は、それに伴って(+所縁を)変更することができる。
こうした事から、刹那定は、実相般若を引発する基本的道具として使える。
この種の、所縁を変更する方式でもって初めて、修行者は、不断に生・滅する心を、見ることができる。
心の無常なる変化を見た時、この種の無常は、心は、コントロールの利かないものであり、故に苦であり、無我であることを意味する(+ことが分かるのである)。
心の無常を体験・証悟するためには、智慧でもって、体験・証悟しなければならず、ただひたすら禅定によれば良いというものでは、ないのである。
(1-53につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<原題「身念処」Vipassana Bhavana 第二版 アチャン・ネン著
中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>