南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

是誰庵のひとやすみ~捨覚支について

先日、IT上で、台湾の仏教団体のWebを見ていましたら、<捨覚支>に関する説明が、載っていました。

ざっと申し上げますと、捨覚支の実践とは、

社会で起こっている色々な出来事は、結局は、己自身が5根を通して情報を受け取って、ああでもない、こうでもないと言っている訳で、己の心を汚す情報は、己自身で捨てなければならない、というものです(ただし、社会生活を営む上で、必要な情報もありますから、それは智慧でもって分別を。「考えるな」と言われると、本当に考えない人がいて、これはただの馬鹿。)

ただ、捨覚支が7覚支の最後に来るのは、それを身につけるのが、相当に難しいから、だそうです。

また、残念ながら、定が深くなって、色法、名法が見えても(観じても)、それだけでは、己の人格は完成しないのだそうです。

何度も何度も色法の無常・苦・無我、名法の無常・苦・無我を観じつつ、その上で(同時進行で)、捨覚支も実践する。

これまで心に、捨の習慣がなかった者は、それこそ何度も何度も繰り返し、己において、捨の訓練をしなければならない。

それは、脳内シナプスの癖を、良い方へ、善なるものへと、変化させるほどの訓練を積まねばならない、との事

(S尊者談)。

ローマは一日にしてならず。

地道な訓練だけが、ものを言う。

        <緬甸パオ森林寺院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay>