南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳番外編~「偽比丘」の見分け方(1-1)

     <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

「偽比丘」の見分け方

序説

釈迦牟尼仏が2500年の前において、真理に覚悟(=覚醒)した。

その時、この偉大な真理を更に広く、更に長く伝わるようにとの願いから、サンガを成立させ、また広大な在家信徒を受け入れた。

出家の僧侶たちの責務は、仏の制定した律儀により、和合して共に住し、徳業を修し、仏法の教義で以て、信徒を導く事である;

在家居士は、僧侶たちを護持し、サンガが安住の場であるようにし、僧侶たちが、弘法と衆生の利益のために力を発揮できるように、サンガを支える事である。

仏陀入滅の後、仏法を維持・護持し、仏法を宣揚する責務は、サンガによって継承されてきた。

故に「賛僧功徳経」において、”僧(=サンガ)は大地の如く、一切の善法功徳を養える”といい、また”殊勝妙宝大徳僧(=サンガ)、長養衆生功徳種、能与人天勝果者、無過仏法僧三宝”とも言うのである。

サンガの功徳を讃嘆し、また四事供養を敬虔に実践する以外、サンガの尊厳を維持、護持する事、及び広大な仏教社会の基本的権益を守る事は、我々在家信徒一人一人の責任でもある。

サンガの尊厳を維持、護持する事において、マレーシア仏青総会は、国内の「偽比丘」が、日ごとに猖獗を極める事に対して、重大なる関心を寄せている。

「偽比丘」の出現は、信徒をして、袈裟という僧服を着た人に出会った時、心の内に煩悩と疑惑が生じ、元々あった敬いの気持ちを萎えさせてしまう。

ある種の「偽比丘」は、如法に行動しない。

その為、状況や事情をよく知らない人々に、仏教における、マイナスのイメージを齎している。

仏教の信徒は、仏教を維持・護持する為に「偽比丘」に対して行動を起す・・・例えば警察に知らせて逮捕してもらう等、そのような事をすれば、事情を知らない公衆に、「サンガの中に、法を犯し、規律を乱す、多くの出家者がいる」という誤解を生じせしめてしまう。

また、我が国は、僧侶の身分を審査・鑑定する法律がない為、政治的に、または国家の行政力で偽比丘に対応する事は、真正の僧侶に不必要な制限を要求するという、望まぬ反作用を齎してしまう。

故に、我々は、効果的で、後遺症のない方法でもって「偽比丘」問題を解決しなければならないと、考えており、それは、我々の信徒や、広大な社会的人士に対して、如何にして、真正な比丘と偽比丘との違いを判別するのかという、その方法と、正しい供養の仕方を教育する事だと考える。

「偽比丘の見分け方」一書は、ここにおいて、円満に出版された。

これによって、信徒及び社会的人士が、仏教の制度、特に僧侶たちの托鉢、化縁を実践する事への認識を、新たにして頂けるものと考える。

我々は、正確な護法と僧侶の供養への観念が普及したならば、「偽比丘」はその利益を貪ることができなくなり、自然に消滅するものと期待し、信じるものである。

             マレーシア仏青総会

    <Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<「偽比丘の見分け方」(中国語版)中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay)