翻訳番外編~「偽比丘」の見分け方(4‐1)
<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
付録1
南伝出家者托鉢への布施・供養について
どのような時でも、どのような場所においても、南伝の袈裟を着た出家者が托鉢するのを見て、何か布施か供養をしたいと思った時、決して、現金を鉢の中にいれてはならない。
鉢は、出家者が食物を受け取る為にあるものであって、己の年老いた父母の為に托鉢するのであっても、何かの理由で、死にそうな状況であっても、鉢は、現金を受け取る為に使われる理由を、全く生じない。
南伝の出家者が托鉢する時、施主は、己の経済力と好みに応じて、何らかの主食または副食ーー肉類や菜食(=精進料理)等を供養する事ができる。
出家者に供養する肉類は、三浄肉と、仏陀が許した肉類に限る。
また同時に、果物、お菓子、ビスケット、スイーツ等を布施してもかまわない。
これ以外に、南伝の出家者には、午後の果汁、仏陀の許可した7日薬、終生薬と混合薬を布施してもよい。
午後の果汁(yāmakālika)は、非時果汁とも言い、一日の内に飲んでしまわねばならない果物のジュース、または煮ていない野菜のジュースを言う。
南伝の出家者は、午後になると食事をしないが、午後から翌日の黎明の前まで、出家者は喉の渇きを、果汁を飲んで癒す事はできる。
《律蔵・薬篇》では、穀果物の果汁、煮た野菜のゆで汁と蜜花のジュースを除いて、小さな果物、例えば葡萄、リンゴ、マンゴー、バナナ、オレンジ、レモン、レイシ等、すべての葉のジュース、すべての花のジュース及びすべてのサトウキビのジュースは、絞って非時果汁とすることができる、としている。
律蔵の註釈によると、九種類の大きな果物と一切のその他の穀物は非時果汁として絞ってはならない、と言う。この九種類とは:
1、椰の実。
2、棕櫚の果。
3、波羅蜜の実。
4、パンノキの果実。
5、ひょうたん。
6、まくわうり。
7、冬瓜、パパイヤ、かぼちゃ、スイカ、メロンなど。
8、キュウリの一種。
9、きゅうり。
(4-2につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<「偽比丘の見分け方」中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>