南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

飛び入り翻訳~『24縁発趣論』1-11

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

煙草好きな人を例にとれば、彼は煙草が好きである、というのも、煙草は彼に楽しさを齎してくれるから。

しかし、長期間煙草を吸ったのが原因で、彼は肺がんを患う(+であろう)。肺がんはまさに、欲楽を享受した為の禍である。

今、肺がんの蔓延を阻止して、命を救う為には、彼は煙草への執着を放棄するしかない。

同様の理由で、我々にとって、欲楽、六塵、我々の色身と命に対する執着をば、真正に放棄した時にのみ(+救いがあるとしたら)、第一番目にしなければならない事、それの禍を見通す事である。

禍を見通した後であるならば、我々は自動的、自然的に執着を手放すことができる。

我々は、次に、無貪を見てみよう。

無貪の人は健康な人である。

というのも、無貪の人は、なんでもお構いなしに食べるという事をしないが故に、彼の身体は健康を保つことができる。

【ここにおいて、無貪は縁法であり、身体の健康は縁生法であり、縁力は因・縁である。】

無瞋とは怒らない事で、無瞋の人は、青春渙発の人である。

なぜであるか?

みなさんは以前経験した事があると思うが、我々は怒るやいなや、身体は発熱するが、これ(=熱)は心生色によって造られるのである。

怒りの心によって生じた、一つづつの八法聚色法の中には火界があり、この火は特別に強く、地、水、風界より強い(+性質をもつ)。

このような強烈な火は、人に皺を造りだし、頭髪は白くなる。

無瞋の人は、あまり怒らない為に、特に青春を保ち、美しく、高価な化粧品を買わなくてもよく、ただ多く無瞋を修習すれば、青春を保ち、美しい人でいられるのである。

無痴(智慧のある事)は、長寿の縁法である。

というのも、智慧ある人は、何が己にとって、利益であるか、何が己にとって不利益かを知っていて、悪を避けるが故に、長命になって100歳まで生きるのである。

【故に、無貪は健康を保つ縁法であり;無瞋は青春を保つ縁法であり、無痴は長寿を保つ縁法である】

(1-12につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<『24縁発趣論』スシラ・サヤレー著 中国語版→日本語訳出 

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>