★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』3-9
<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
こうして、彼はまた、一匹の悪龍(nāga)に変身し、Vidhuraを七巻して、彼の頭を攻撃する振りをした。
Vidhuraは、恐れを示さず、言った:
「お若いの。もう私を脅すのは止めなさい。
私は何があっても、恐れないのだから!
お前は、人間の若者に変身して、名をKaccaṇṇaと名乗った。
しかし、私はお前の本当の姿を知っている。
お前は力のある悪魔で、その名はPuṇṇakaだ!」
年若いKaccaññaは、またも見破られた為に、攻撃を放棄するしかなかった。
彼はVidhuraに問うた:
「Vidhuraよ。
お前は身体に護身符をつけていない、と言う。
超能力もない。
しかし、お前は聖者の七つの性質をもっていると言う。
お前は私に、聖者の七つの特質とは何かを、話してくれないか?」
Vidhuraは言う:
「お若いの!
お前には戒(sīla)がない。
定(samādhi)がないし、慧(paññā)もない。
お前は王女イランダーティ恋慕した事によって、無明が(+心)を覆い被した。
そのために、戒にも、定にも、慧にも触れることが出来なくなった。
お前が王女の美貌に深く迷えば迷う程、(+心は)欲楽の渦に巻き込まれており、故に、お前は、私から、聖者の七つの性質を聞き出す資格がない。
しかし、もし、お若いの。
お前が私を高い所に座らせて、お前が低い所に座って、跪いて私に説法を乞うならば、私はお前に説いてやろう」
Kaccañña:
「分かりました!先生!
あなたは、この布の上に、座って下さい。」
彼は己の服を折りたたんで、丘の上に置き、己は地面に跪いて、恭しく、己の希望を述べた。
こうして、Vidhuraは説法を開始した:
「その七つの聖者の性質とは、
信念(saddhā)、
持戒(sīla)、
多聞(suta)、
布施(cāga)、
慙(hiri)、
愧(ottappa)である。」
(3-10につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<『24縁発趣論』スシラ・サヤレー著 中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>