Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』3-12

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

「多聞を教えてくれ!」

「多聞とは、学識が深く、法義を熟知している事だ。

お前が馬を粗暴に走らせて、私を殺そうとした時、お前が聞いていたのは、馬の蹄の音だが、しかし、私には、そういう音は聞こえなかった。

私はただ、心の中の法音を聞いていた。私の内心は、不断に、私は老いる、私は病む、私は死ぬーという如理作意をしていた。

これが多聞の意味だ。」

「布施ってなんだ!」

「布施とは、気前よく捨を施すという意味だ。私は物心がついて以来、己を捨ててすべての衆生に捧げると言う信念を抱いていた。誰が私を罵っても、傷つけても、あまつさえ殺しても、私はすでに己の生命を捨て去って、他人の願望に沿う準備は出来ている。これが布施の意味だ。」

(3-13につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<『24縁発趣論』スシラ・サヤレー著 中国語版→日本語訳出 

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>