★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』3-14
<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
説明を聞いた後、悪魔Puṇṇakaは、慙愧を覚え、己の悪行を悔いた。
彼は言う:
「おお!Vidhura!
私はあなたを傷つけようとしただけでなく、その前に身口意においても、悪行がありました。
どうかお許し下さい。
私の馬の背に乗って下さい。
私があなたを、あなたの国までお送りします。」
【ここにおいて、Vidhuraの法語(所縁増上縁)は、Puṇṇakaの無貪と無痴の因と縁になった】
善き所縁増上縁に関しては、尊い仏陀の例を挙げることができる。
敬虔な仏教徒から言えば、彼が仏の九種類の功徳を誦している時、心中に、強烈な尊敬の念が生じるが、この時、仏の功徳が、彼の所縁増上縁であり、それはそれを目標に取る心、心所と色法を支配し、心をして、尊敬の念を充満せしめ、身体は軽安で柔軟になり、天空に舞い上がる事すらあるのである。
随分前の事であるが、スリランカのある一人の婦人が懐妊した。
行動が不便なので、父母は家に残って留守番をするようにいい、彼らだけで、満月の日にお寺に行って、金塔を礼拝しようとした。
失望の余り、彼女は二階のベランダに上がり、遠くに光る金塔を凝視しながら、心中に仏陀の徳行を観想していた所、その時、そのあまりの強烈な喜楽によって、彼女の身体は浮き上がり、金塔まで漂って行った。
その時、彼女は父母より早く、金塔に到着した!
これは、善の所縁増上縁である。
(3-15につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<『24縁発趣論』スシラ・サヤレー著 中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>
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