南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

FDC資料「37道品ハンドブック」3-18 Ledī Sayādaw著

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

(以下の翻訳文は、福岡ダンマセンターの法話会に供する為の資料です)

過去の無数の輪廻における「已に生じた禅定」は、「欲界禅定」「色界禅定」及び「無色界禅定」が含まれる。

我々が、努力と精進でもって、「定法」の「已に生じた禅定」を形成しようと言う時、「世間的禅定」にはニ種類のレベルがあり、それは「定法」と「不定法」である事を、知っておかねばならない。

聖者が擁する世間的正精進、正念、正定は、「定法」の上に打ち建てられている。

これ以降の来世において、最後の涅槃を証入するまで、これら聖者は、たとえ夢の中においてさえも、貪婪、瞋恚等の邪悪な行為は、決して生起しないのである。

凡夫が擁する所の世間的禅定は、「不定法」のレベルにある。

無数の過去の輪廻の中で、これらの人々は、入定の凡夫であり、入定の仙人であり、入定の比丘であり、多くの生において、飛天入地などなどの禅定と神通力があった者である。

ひとつづつの世界系統の生命の周期は、四つの「劫」(kappas)の分けることができる。

一つの劫は、非常に長い。

これらの劫の中で、これらの凡夫は、梵天の梵王であったりした事がある。

各種の世界の、それぞれの系統の中にも、三悪道は出現する。

同じ似たような梵天において、これらの三悪道は充満しており、他の衆生はいない。

これらの衆生は、かつては梵天王、餓鬼、地獄の衆生、畜生及び阿修羅であった事がある。

無尽の長い輪廻から見ると、各種の世界の系統の生命の周期は;一瞬の瞬きくらいなものなのである。

故に、我々は、我々の身が、いまだ仏法の機縁の中にある内に、「不定法」である世間的正精進、正念と正法(過去の無尽の機縁において獲得したもの)をば、「定法」の世間的精進、正念、正定に変え得る様に、精進・努力しなければならない。

ひとたび、「身至念」に安住した後、我々は「37道品」を「無我の禅修」が円満成就されるまで、修習しなければならないのである。

善業に関する二種類の禅定の説明は、これで完了する。

(3-20につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。ご協力、よろしくお願いいたします。

<「37道品ハンドブック」Ledī Sayādaw著 中国語版→日本語訳出 

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>