南伝仏教のDhamma book

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FDC資料「37道品ハンドブック」10-4 Ledī Sayādaw著

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

(以下の翻訳文は、福岡ダンマセンターの法話会に供する為の資料です)

ちょうど烈火に燃えている大海のように、雨の水滴は乾き、(+大海の水は)蒸発し尽くす;「身見」の巨大な国土は、この種の戒・定・慧をして作用を失わせしめる。故に、この種の、一般的な凡夫の内に生起する所の戒・定・慧は「未決定」の状態であると言える。

一般的な凡夫は、戒・定・慧を擁することはできるが、しかし、それは暫定的なものなのである。

預流聖者の「活命世間戒」は、安定的に、仏法僧の神聖なる無上の特徴の上、及び四聖諦を覚知する「世間智慧」に安住しているが、それらは皆「決定」の段階にあるものである。

それはちょうど、雨水が「不退転」(anāvatti)の大きな湖に落ちたようで、どれほど多くの生を重ねようが、この種の世間的戒・定・慧は、消失する事がない。

ここにおいて、我々は「世間法の遺産」の性質について解説した。

戒・定・慧の「出世間法」、「智見清浄道」及び八種類の超世間的意識の37道品、これらは皆「輪廻を離れる為の依処」である。

それらは「決定」(法)である。

すでに出世間の戒・定・慧に証入した聖者にとって、世間的戒・定・慧生起する事があるが、それは「決定」の段階に到達しているものである。

この種の修行者は、すでに「破戒」をしない、「定を得ない」という事も、「慧に劣る」事もなく、また「暗愚」である事も、あり得ない。

ここにおいて、我々は仏法の遺産について説明した。

仏法の継承者は:

一、比丘。

二、比丘尼

三、沙弥。

四、沙弥尼。

五、式叉摩那。

六、優婆塞。

七、優婆夷

である。

ここにおいて、式叉摩那(sikkhamānā正学女)は、「比丘尼になろうと準備している女性」の事である。

上に述べた七種類の継承者の内、前の五種類は、「仏法の中の追随者または同事」と言う。

人、天人と梵天は、「仏法の追随者または同事」ではない。彼らはただ三帰依をうけただけの者であり、その内、優婆塞、優婆夷も同様である。

(10-5につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<「37道品ハンドブック」Ledī Sayādaw著 中国語版→日本語訳出 

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>