南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』7-1

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

7、相互縁(Aññamaññapaccayo)

相互縁においては、一つひとつの縁法が、縁生法を支援していると同時に、同様の方式において、後者の支援を受けて、縁生法となりえるものがある。

これはちょうど三脚のようで、一つひとつの脚は、お互いを支え合っていて、その結果、三脚は立っていられる、という訳である;

それはちょうど、僧侶たちと在家衆の、相互に支え合う関係と同じである。

一、名と名(心と心所)

心が生起しない時、心所も生起しない;

心所が生起しない時、心もまた生起しない。

それらは相互に支え合うが、これを相互縁と言う。

二、色と色(四大)

地・水・火・風は同時に生起し、相互に支え合う。

地は水・火・風を支えるが、地は水・火・風の立脚点である。

水は、凝集する作用でもって、その他の三大を支え、火は、維持する力を通して、その他の三大を支え、風は、支持・維持する(=身体が倒れないように支える等)力でもって、その他の三大を支えている。

四大は、お互いに助け合い、支え合い、共同で作用する。

三、名と色

結生識は、我々が出生する時の、第一番目の心識である。一つひとつの心は、一個の住処が必要である。例えば、家は、我々の住処であるように、心もまた、住処――心所依処を必要とする。

アビダンマでは、合計89種の心があると言う。

五個の根識(眼識、耳識、鼻識、舌識と身識)以外の、その他の心の住処は、心所依処である。

心所依処は、心臓の血液の中に位置している。

唯一、無色界の有情だけは、色法がない為、心所依処もない。

結生の時、心と心所は相互に支え合う為、相互縁と言う:同時に俱生する為、俱生縁とも言う。

(8-1につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。ご協力、よろしくお願いいたします。

<『24縁発趣論』スシラ・サヤレー著 中国語版→日本語訳出 

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>