Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

般若の独り言~台湾原始仏教協会

二か月程前、台湾(台北)にある、某精舎に手紙を出しました。テーラワーダ関連の書籍を、5冊ほど(下記1~5)頂きたいと思いまして・・・。

なかなかお返事がないので、それらの本はすでに布施・配布し終わって、お手元にはもうないのかな?と思い、半分諦めておりました所、昨日、台湾から、小包が届きました。

送り主は精舎の主、某比丘様ではなくては、台湾原始仏教協会、台中からでした。

中に、7冊の本が入っていました。

内2冊(6と7)は、すでに持っている本でしたが、残りの5冊(1~5)は、私が読みたくて、送付を依頼したものでした。

(1)「史念原始仏教」・・・原始仏教の歴史的解説。

(2)「走出弥陀的光環」・・・阿弥陀の光から抜け出して(阿弥陀経念仏宗の歴史的考察と、その批判)。

(3)「翻案」・・・禅宗公案に対する批判。

(4)「初果」・・・ソータパナとは何か?という解説文。

(5)「密跡」・・・テーラワーダから見た密教に対する批判。

(6)「尊者阿迦曼伝」・・・アチャン・マンの伝記。

(7)「尊者阿迦曼的禅修」・・・アチャン・マンの修法の紹介。

驚いた事に、この7冊とも、翻訳・編集者が、台湾原始仏教協会の曾銀湖氏の手によるもの、だそうです。その為、全冊、台中からの発送になったのでしょう。

随分昔、「解脱心」という、アチャン・マンの事績を紹介した小冊子を頂いた事がありまして、その時初めて、翻訳者として、曾氏の名前を知りましたが・・・。

今回<密跡>に彼女(または彼?)の履歴紹介文があり、読んで吃驚。

曾氏は、1971年から、もう47年間も、ずっとテーラワーダの復古・啓蒙運動を続けていて、多くのテーラワーダ関連書籍の翻訳と編集をこなしているのです。

その証しといいますか、上記7冊とも、曾氏の手になる書籍なのです。

47年前すでに、台湾原始仏教協会の設立と、テーラワーダ仏教の普及に命を懸けた居士、ここに健闘す。脱帽です。

尚、原始仏教とは、仏陀御在世の頃、または涅槃された後の、何時の時代の仏教を指すのか、厳密には規定されておりません。

現時点では、仏教界でも、仏教学内でも、原始仏教、初期仏教、テーラワーダ三者は、同じ概念にて取り扱われています(学者が学問上、厳密に区分する事はありますが、その区分を、実際に存在する、現前サンガに適用するには、無理がある事を、申し添えます)。

    <緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>