<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
ある時、仏陀が、ある村に出かけて行った。
村の国王(ママ)は、すべての村人に対して、仏陀に会いに行くように、会いに行かない者は罰金を科す、と命じた。
王子は、それをあまり快く思わなかったが、彼はアーナンダ尊者の友人であった。
アーナンダ尊者は、王子が仏陀に会いに来たのを見て、非常に喜び、王子は仏陀を信頼しているのだと思った。
尊者:
「嬉しいよ。君が仏陀に信頼を寄せるなんて」
王子:
「私は仕方なく来たんだよ。来ないと国王は罰金を取ると言うのだもの。本当は来たくなかったんだ。」
尊者はそれを聞いて、王子を手助けしたいと思い、仏陀に言った:
「世尊、私の友人に慈愛を送ってはくれませんか?彼の気持ちが変わるように。」
仏陀は同意して、その日すぐに、王子に慈愛を送り、彼の平安、幸福、心身の痛苦からの解放を祈った。
王子は即刻、それを感じ取って、仏陀の側に行きたくなった。
彼は母鳥を亡くした小鳥のように、急いで仏陀に会いに行った。彼は仏陀の住まい・・・クテッィに行き、仏陀に礼拝した。
仏陀は、仏法を聞き、受け入れる時期が熟したと知って、彼に法を説いて、彼の心に仏法への信頼・確信を得させしめた。
(9-1につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<『24縁発趣論』スシラ・サヤレー著 中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>