<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
10 前生縁(Pureja-ātapaccayo)
前生縁とは、縁法がすでに住時(=安定期)に到達した所の、色法の事を言う。
それは、それに伴って縁生法である名法が生起する所の、作用を擁する。
たとえば、太陽が出現したが(+その事によって)、その後に出現した所の人類に光明を齎した(+というような事)。
前生縁は、二種類ある。
すなわち:依処前生縁と所縁前生縁である。
一、依処前生縁
先に生起した所の依処色は、この色に依存する所の名法を、生起させる事ができる。
これを依処前生縁と言う。
心所依処は、心が住む場所である。
たとえば、色彩が眼根(眼浄色)にぶつかると、眼識が生じるが、眼識は見るという作用を執行する。
この時、縁法は眼根(眼根は色法である)で、眼識は縁生法で、縁力は依処前生縁である。
同様に、音が耳根にぶつかるとき、耳識は(+音を)聞くという作用(+を執行するが)、その時の縁法は耳根で、耳識は縁生法で、縁力は依処前生縁である。
(10-2につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<『24縁発趣論』スシラ・サヤレー著 中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>