南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』13-3

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

一、異刹那業縁

善業または不善業に関わらず、そのすべてにおいて、業縁の縁力が、名法及び業生色法を支えている。

異刹那業縁は、業と果報は、同時には生起しない事を、表している。

すなわち、植えた因は、ある一定程度の時間が経過して後はじめて、果報を生起させるのである。

たとえば、我々は、この世(=今回の人生)で布施をするが、しかし、五年後または次の世においてようやく、果報が熟す。

これを異刹那業縁と言う。

心の変化は無常であるが故に、我々は各種多様な業を造るが、結果、各種各様の果報を、体験する事になる。

業の根源は無明であり、無明とは真実法を如実に知見しない、という事である。

12因縁法によると、無明の縁によって行ありーー無明が行為を引き起すーーそれは、意業、口業、身業の行為を含むのである。

衆生は身・口・意を通して、善・悪の業を造る。

10種類の悪業、10種類の善業がある。

身悪業には三種類あり、それは:

1、殺生ーー一切の有情に対して、残虐に殺害する、殴打する、及び虐待する事。

2、偸盗ーー盗みの方式でもって、他人の財物を得る事。

3、邪淫ーー正当でない性的行為。例えば、良家の婦女、未成年の少女または有夫の婦人などと性的行為を発生させる事。

いわゆる身善業とは、上記の三項から遠く離れる事。

口悪業には四種類あり、それは:

1、妄語ーー己の利益、または他人の利益の為、嘘をつく事。

2、両舌ーー誹謗したり、故意に中傷したりして、両者を分裂させる。

3、悪口ーー粗野な、人を傷つけるような、または人を不愉快にさせる言語でもって、他人と会話する。

4、綺語ーー述べている事柄が、時節に合わず、不適当であり、事実でなく、無用なもの、真理と仏法に違反しているもの、無価値なもの、合理的でないもの、極端なもの、及び無益なものなど等。

上記の四種類の口悪業から遠く離れるのが、口善業である。

(13-4につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<『24縁発趣論』スシラ・サヤレー著 中国語版→日本語訳出 

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>