<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
15 食縁(Āhārapaccayo)
この縁においては、縁法が縁生法の存在を支え、また、後者が成長するのを支援する。
食の主要な作用は、支える事と、強化・安定化である。
食縁には二種類ある:
色食(rūpāhāra);
名食(nāmāhāra)。
一、色食
食物の中の食素(栄養)は、また段食とも言う。それは、色身の縁法である。
なぜ段食と言うのか?
段とは、塊の事を指す。
仏陀の時代、比丘は手でもって食事をし、スプーンなどは使わなかった。
彼らは手を鉢の中に入れて、ご飯を取り出すと、御団子のように一塊にし、その後に口の中に入れた。故に、段食と言う。
段食は如何にして、我々の身体を支え、強化するのか?
我々は、食物を口に入れ、その後に飲み込むが、胃の中には消化の火があって、飲み込んだ食物を消化するのを助ける。
食物が消化されると、新しい代の色聚を造りだすが、それは食生色(食物によってできた色法)と言う。
食生色は、全身に遍布する。
もしそれが、目に届いたならば、我々の目を滋養する;
もしそれが、耳に届いたならば、我々の耳を滋養する;
もしそれが、全身の筋肉に届いたならば、全身の筋肉を、滋養する。
段食は、我々の身体を支え、身体をして体力のあるようにし、また生命を延長させる。
【縁法は食素(段食)で、縁力は食縁で、縁生法は我々の身体である】
究極諦(=究極的な真理)で言えば、色食は、四つの因(業、心、時節、食素)から生じる所の一切の色聚を支え、強化する。
何の縁力を通してか?
食縁である。
(15-2につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<『24縁発趣論』スシラ・サヤレー著 中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>