<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
(一)《基礎発趣論》について
1969年、マハー・ガンダーヨン長老膝下の弟子と居士の方々は、長老に《基礎発趣論》を開示してくれるように願ったが、その当時、時期尚早の為(+実現する事がなかった)。
長老の弟子と居士方は、再度長老に申し入れをした為、1973年4月9日に、ようやく、法話が開始された。
その時の緬甸は、最も炎天の夏であった為、長老は、朝食後の、比較的涼しい時間を利用して、希望者の為に《基礎発趣論》ーー24縁を開示した。
早朝を選んで、17回法話した為、当該の書籍は、17講となっている。
《基礎発趣論》は、主に24縁について語られているもので、合計555ページである。
原書は17講となっているが、その章立ては、以下の通りである:
第二講:因縁、所縁縁。
第三講:増上縁、無間縁、等無間縁。
第四講:俱生縁、相互縁、依止縁。
第五講:親依縁、前生縁、後生縁。
第六講:数数修習縁。
第七、八、九講:業縁と果報縁。
第10講:食縁。
第11、12、13、14講:根縁、禅縁。
第15、16講:道縁。
第17講:相応縁、不相応縁、有縁、無有縁、離去縁、不離去縁。
(二)作者紹介
1900年、マハー・ガンダーヨン長老、緬甸において出生。
1905年、最初の出家にて、沙弥(=サーマネラ)になる。
1913年、再度出家して、サーマネラになる。
1927年、法師の資格試験に合格。
1941年、長老41歳の時、日本人が緬甸に入侵してきた為、長老は、マハーガンダーヨン寺に避難する。
1950年、緬甸独立後、長老は緬甸政府によって、第一大智者(aggamahāpaṇdita)の称号・勲章を受ける。
1977年、長老膝下の出家弟子は、500余人に達する。
第六次結集において、法師は以下の四項について、重要な任務を果たした。
1、第六次結集の教授阿闍梨。
2、第六次結集の三蔵朗読責任者。
3、第六次結集のパーリ三蔵の校閲者。
4、第六次結集の経典脱稿の最後の校閲者。
法師には、《未来の仏教》《三宝の恩徳》《生活の中のアビダンマ》《私の一生》等の著書があり、往生する5日前まで、執筆活動を行っていたものである。
(1-4につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
<《基礎発趣論(業縁と果報縁)》 中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>