<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
次の日の朝、国王は大臣たちを集めて会議を開き、次のような事を決定した・・・すなわち、朝政の事は、アーラタ将軍が処理し、その他の事柄は、大臣たちが分担する事、そして大臣たちに宣言した:
「これから以降、大小のすべての事柄は、みな大臣たちが処理すればよい。私の邪魔をしないでくれ。私は唯一、楽しみだけを、享受したい。
国中の天香の美女、若い女性は、皆私の所へ来るように!」
全国の民衆は紛々と議論して言った:
「国王は、ウクナ外道の邪見を聞いて、愚君になった。宮殿の中で酒を飲んで女性と戯れ、人々の生活に関心をよせない。
そして誰も、彼を諌める事ができない!」
国王の娘ルサーは、父王が言う邪見を聞いた後、以下のように思った:
「もし私が、いますぐ父王に会いに行ったら、それは非常に失礼に事でしょう。
私はやはり、これまで通り、斎戒日の前の日に、父王に会いに行きましょう。」
ルサーは、二週に一度、父王に会いに行き、その時父王は、彼女が布施・供養が出来るように、毎回、一千元のお金を渡していた。父王は、ルサーにこのお金を渡す時、ルサーがたくさん布施をして、福を修するように、と希望した。
ルサーは、斎戒日の前の日まで待って、随従たちに言った:
「明日は斎戒日です。皆さん、着物を整えて、父王に会いに行きましょう。そして、明日供養する為に必要なお金を、頂きましょう。」
国王は己の娘が、多くの随従を従えてやって来るのを見て、非常に喜んだ。
国王は嬉しそうに訊ねた:
「最近、元気にしているか?後宮にいて楽しいか?花園や湖の方へは遊びに行ったか?」
ルサーにとって、これらの事は重要ではなかったので、ルサーは丁寧に言った:
「父王の福に依りて、娘は、一切安楽に過ごしています。明日は斎戒日です。供養のために、父王に一千元を頂きに参りました。
父王様、許可をお願いします。」
国王は、今回は、お金を出さないだけでなく、ルサーに教訓を垂れた:
Bahuṃ vinasitaṃ vittaṃ
niratthaṃ aphalaṃ tay ā
Upostathe vasaṃ niccaṃ
annap ānaṃ na bhuñjasi
Niyatesaṃ abhuttabbaṃ
natthi puññaṃ abhuñhato(原文ママ)
「娘よ!もう二度とそれら意義のない事をしてはいけない。あれらの行為は、お金の浪費に過ぎない。
また、いわゆる斎戒日、物を食べない、食事をしない、それは単なる習慣的信仰に過ぎない。
実際これらの布施、持戒などは、何等の利益も齎さないものである。
あなたは生きている間、何等の布施も、持戒もしてはならない。その事を忘れないように。」
(2-26につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<《基礎発趣論(業縁と果報縁)》 中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>