<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
国王が地獄へ落ちる可能性について、ナラタ梵天王が語り、そしてそれは、国王にまるで価値がないかのような話題であった為に、国王は、頭をうなだれた。
国王は思った:
「もし、私が本当に地獄に落ちたならば、非常に多くの苦を、受けねばならないではないか。」
次に、梵天王は、木綿地獄について話した。
地獄には、棘を持った木綿樹があり、獄卒は、武器で以て罪人を打ち、罪人を無理やり、棘の生えた木綿樹に追い立てる。
来世で、このような苦しみを受けるあなたに対して、私はどのようにして、お金を回収するというのでしょうか?
私はあなたにお金を貸す事はないのです。」
梵天王は、国王が地獄に落ちるであろう可能性を話した後、次に、持戒、行善の人たちがどのようにして、天界に行って生活を楽しむのかという話をした。
人々は知っていた。
ルサー王女が法を話しても、国王の邪見を放棄させる事ができなかったので、梵天王が王宮に降臨して、もう一度説明したのだという事を。
人々は、国王が邪見を捨て去る事を、非常に望んだ。
ある種の人々は、梵天王の説法に対して、非常に熱心に注意深く聞いた。
梵天王は、神通力でもって、全国の人民がみな、彼の天堂(=天界または天国)と地獄に関する法を聞けるようにした。
皆は悟ったーー国王の邪見は将に捨て去られるであろうと。
皆が喜びに溢れている時、梵天王はまた、人々のために、天界に生まれる因についての話をした。
布施、持戒、午後食事をしないなどは、天界に生まれることの出来る因である。
国王は聞いている内に、呆気にとられた。
彼は思い出したのである。
ルサーもまた、天界における各種の殊勝なる事柄を話してくれた事を。
梵天王が天界の様子を話すのを聞いた後、国王は、裸体外道の邪見を捨てる事にし、最終的には「前世がある」「未来世がある」「業があり報がある事」「凡があり聖がある事」の因果関係を信じた。
国王はようやく邪見を放棄した。
ルサーが最も喜んだ。
(2-35につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<《基礎発趣論(業縁と果報縁)》 中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>