南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

般若の独り言~身苦心不苦

先日、骨粗鬆症の治療の為に近くの病院に行った時の事。

待合室にいましたら、顔見知りの男性(老人)にお会いしました。

待合室の長椅子に座って、彼曰く:

「物騒な宗教団体の指導者が死刑になったけど・・・。宗教やると、病気しないんでしょ?(尼僧さんである貴女、なんで、こんな所にいるの?)」

私:「宗教(仏教)を学び実践しても、病気にはなりますよ。ただ、病気した時に、あまり慌てない。その状況を恨まない。気持ちをしっかり持って、病んだ自分と、己の周囲の人々に、怒りや恨みを発散しない事。これが仏教の眼目です」

勿論、言うは易く・・・で、病気、特に大きな病気をして、平然としているのは難しいです。

しかし、少しでも仏教を学び、実践してきた者は、<身苦心不苦>(身体が苦しくとも、心は苦しむ必要が無い)に思いを致し、心を安らかに転じる努力をします(心が安らかになると、身体は楽になります。痛みも多少、和らぎます。身と心は、相関し合っているからです。)

良寛さんも言っています「災難に遭う時は、遭うがよろし」

仏教は、嫌な事を避けるための、魔法でも手品でもない事を、もう一度申し述べておきます。

   <緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>