<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
《盲亀経》は、以下の様に書かれている。
ある時、仏陀が弟子に言った:
「比丘たちよ!
大海洋の中、一匹の目の見えない亀がいて、この亀が、計り得ない程の深い海に飛び込んで、彼の頭は、彼の身体を、あてもなく、あちらこちらに引きまわした。
同時に、牛車の軛が、潮流、水流、風向きに合わせて、色々な方向へと、大海の中を漂った。
計測しがたい時空の中で、この牛軛が、この亀の傍まで漂い来て、その時ちょうど亀が頭を伸ばした為に、この牛軛が、亀の頭に嵌ったとする。
比丘たちよ!
このような巧妙な出来事は、発生すると思いますか?」
比丘たちは答える:
「世俗諦によると、それは不可能です。
というのも、時間は無限で、一劫はかの如くに長いです。
しかし、もしかしてある日、牛軛が亀に出会う事があるかも知れない事は、認めない訳にはいきません。
もし、この亀が長く生きて、かつ、牛軛が亀の頭に嵌るまで、その軛が腐らなければ。」
(5-5につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<《Vipassaāハンドブック》(原題 Vipassanā Dipanī)