南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

《Vipassanāハンドブック》8-8(F)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

6、嫉:

嫉妬または(+相手を)認めない事。

または、相手を褒めることが出来ない事。

または、他人の成功を祝福できない事。

嫉は、他者を否定したがる性格、惰性の事。

7、慳:

利己的。吝嗇。他人と分け合って、共に楽しまない事。

8、悪作:

憂慮、焦り;

または、すでに犯してしまった間違い、及びなすべき事をなしていないのを、過度に焦燥する事。

二種の錯誤:

すでに犯してしまった罪行と、未だなしていない善行。

二種の表現方式:

すなわち、「私はすでに罪を犯した」と「私はいまだ、慈善、美徳など等の善行を実践していない」(+と言う事)。

故に俚諺では、「愚かな人は、事柄が発生してから計画する」と言う。

悪作には二種ある:

すなわち、粗忽の罪と違反の罪。

9、無慙:

恥の気持ちのない事。

一人の人間が罪を犯した時、恥じの感覚がないのを言う。

10、無愧:

以下の四種の畏怖を、元より無いものと見做す事。

自責の畏怖(attānivāda-bhaya)。

たとえば、「私は愚かです;私は間違いを犯したなど等。」;

他罰の畏怖(parūpavāda-bhaya);

刑罰の畏怖(daṇṇa-bhaya)、今生において統治者の処罰を恐れる事。

悪趣の畏怖(apāya-bhaya)、来世、悪趣に生まれて、処罰を受ける事を恐れる事。

11、掉挙:

分心、心の散乱。

12、昏沈:

心の怠惰。または心識の、所縁に対すの認識が明確でない事。

13、睡眠:

心所が昏沈状態になる事。または、一つひとつの心所が曖昧模糊としている事。たとえば、触、受など(が明晰でない事)。

14、疑:

困惑。または「信じるべき事柄」を信じない事。

以上の14種は、悪生(pāpajāti)、または不善業という。

(8-9につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<《Vipassanāハンドブック》 (原題 Vipassanā Dipanī)

Ledī sayādaw著 中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>