南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

《Vipassanāハンドブック》14、15(F)(35/80)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

(一四)二種の表色

表色(viññati-rūpa)とはコミニケーションの方式か、または願い、意見または目的を表現する所の符号であるか、または人と人の間で、相互に理解するための符号である。

一、身表(kāya-viññatti):

身体特有の動作を通して、他人にその目的を理解させる。

二、語表(vacī-viññatti):

言葉に含まれる特有の音(声)を通して、他人にその目的を理解させる。

他人の心を窺い知ることのできない人は、この二種類の表色(コミュニケーションの方式)を通して他人の目的、意向、願いを知る。

この二種類の表色は、お互いに、相手の目的、意図を理解するのに用いるだけでなく、歩くときなど、誰かの意志に従って、身体の部位の移動にも使われるし;また、自我の黙記、読み取り(reading to one-self)等にも用いられる。

(一五)三種の変化色

三種の変化色(vikāra-rūpas)はまた、三種の適応性(plasticities)とも言う。Vikāraとは、表現、または生色(jāta-rūpas)の特殊な状況の事をいう。

一、軽快性:物質の軽快性。

二、柔軟性:物質の柔軟性。

三、適業性:二種の表法の適応性。

四大の一つが不調である時、身体の残りの三大も、またアンバランスになる。

これら身体の部位が何らかの仕事をしている時、以前ほどには軽快でなくなり、重苦しくのろのろとなってしまう;それらは以前に比べて、もはや柔軟ではなく、硬く、粗く、強張ってしまう;

彼らが己自身の意志に従って移動する時、以前のようには柔軟ではなくなって、それは行動に困難を来すほどで、また締め付けられたようになる。

同様に、四大が不調の時、話をする時、舌、唇は、人の意志に従うほどは柔軟ではなく、硬く強張るものである。

四大が調和して、身体が健康な時、色身はこれらの特質、すなわち、軽快性、柔軟性と適応性を擁する。この三種を変化色と言う。

(16-1につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。ご協力、よろしくお願いいたします。

<《Vipassanāハンドブック》(原題 Vipassanā Dipanī)

Ledī sayādaw著 中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>