<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
二、苦相
簡単に言えば、変異と継続生起の変異の内の無常相は、苦相とも言われる。
というのも、生死輪廻の中で、それらは智者によって怖れられるが故に。
それらに対して智者はなぜ、畏怖するのか?
というのも、世界において、衰え(=老衰)と死亡は危険なものであり、最も人に怖れられているが故に。
変異はただ、瞬間的な衰えと死亡に過ぎないが、これは死への道であり、諸々の趣に向かう道なのである。
すべての衆生は、生きていて、他趣にいまだ往生していないのは、彼らが各々、何らかの方法によって、生計を立て、生命を維持しているからである。
変異の人々を怖れさせるのは、それが己自身の生命に種々の不利益を齎すからである。
継続生起する変異の特徴は、流転(ācaya)、集積(upacaya)と相続(santati)であり、これらの特徴は、多くの弊害を齎すものである。
それらは身体内部に、各種の疾病と慢性病を齎す。
それらは、心理的に多くの痛苦、煩悩と各種の顛倒妄想、及びその他の弊害を、齎す可能性がある。
一切の物質は、この二種類の無常相を擁している;
それぞれ一種毎に、欲界、色界、無色界の心法に属しており、同様にこの二種類の無常相を具備している。
故に、生命または人、天人と梵天の身体(身・心を含む)、すべて、苦を受けるように註定(=あらかじめ決められている事)されているのである。
この二種類の無常相は、常に衆生と共にあるが、この種の無常の苦は、また三種類に分類することができる。
すなわち、苦苦、行苦と壊滅苦である。
(21-6につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<《Vipassaāハンドブック》(原題 Vipassanā Dipanī)
Ledī sayādaw著 中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>
(翻訳未完、つづく)