「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」5-9
<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
以下の状況においては、戒は不犯である:
1、已物想ーー己自身の物であると誤解して、他人の物をとった場合。偸盗の心がない為、不犯となる。
2、親厚取ーー親友、親密な者の物を取る。
親厚者(vissāsa)とは、五種類の条件を満たす者を言う:
a、以前出会った事のある友人。
b、一緒に食事をしたことのある親友。
c、持ち主が曾て、「私の財物を、あなたの使いたい時に使ってよい」と述べた事のある時。
d、その持ち主がいまだ生きている事。
e、自分が持って行った事を知ったなら、持ち主が喜ぶであろうと事を知っている時。
3、暫時取ーー取る時に「私はいずれ返還する」と思っていた時。「私は弁償するだろう」と思いながら借りる時。
4、糞掃物と思い取る時ーーゴミ箱なのに入っているのを見て、「持ち主のない破棄物だ」と思って取る時
5、精神病の人。
6、乱心者。
7、極度に痛苦な者ーー極度に痛苦の状態の為、何も分からない者。
(5-10につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」
中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>