南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

般若の独り言~言霊

先日、水中運動での、雑談の時。

ある女性が言いました:

「日本って、男尊女卑よね。私は色々悔しい思いをしたから、今度生まれて来る時は、手足がなくてもいいから、

男性がいい」

ちなみに、この方は仏教徒ではなく、輪廻を認めておりませんが、まぁ、女性差別について、それくらい悔しい思いをした、という事だと思います。

私「(輪廻する、しないの水掛け論は横に置くとして)手足がなくてもいいから・・・という請願はよくないですよ。言葉には力があります。貴女が口にした言葉は、縁が熟すと、実現するのです。言霊っていうでしょ?」

「『生まれ変わるならハンサムで、聡明で、女性に寄り添える男性になりたい』と誓うといいですよ」(エネルギー不滅の法則で、死んでも輪廻する事、有情は、業に従って、姿・形を変えて生きて行かねばならないのだけれど、それは今は言わない)。

タイで、浮気をした夫の愛人を恨んで

「あいつなんか交通事故に遭って、手足がもげてしまえばいいのに!」

と口癖のように言っていた女性が、自分が事故に遭って、手足を失った人がいます。

私は神通がないので、この出来事の因果関係を明確に知る事は出来ませんが、<人を呪わば穴二つ>と言いますから、やはり口業は正しく、正語で行きたいものです。

深層心理学でいえば、「手足がもげればいいのに」と口癖にように言っていると、それが潜在意識に刷り込まれて、あるシュチエーションにおいて(これが、因と縁の熟した時)、自分がそういう場面を引き受けざるを得なくなるか、または引き起してしまう羽目になる、のだと思います。)

  <緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>