南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

般若の独り言~パオ・メソッドへの誤解

最近また、パオ・メソッドを誤解している人に、出会いました。

彼は言います:

「パオ・メソッドを終了していると言う人でも、心の穢い人はいるじゃないか。がっかりだ」

はい、その通りです。

実は、パオ・セヤドーは「パオ・メソッドの終了」などとは言わないですし、ましてや「印可」など出しておりません。

パオ・セヤドー曰く:

「パオ・メソッドの内、上級レベルの修習である所の、

16 観智が出来た外国人修行者が『これでパオ・メソッドは卒業だ!』とばかりに母国へ帰り、即刻、指導者になっている現状は、大いに憂うべきものだ。

パオ・メソッドの 16 観智が出来る様になっても、人格の涵養が完成したわけではないので、私は彼らに、パオ森林僧院に残って、じっくり人格を完成させてもらいたいのだが・・・それ程早く母国に帰って、何がしたいのか」

私自身も、同時期(20年前)にモーラミャインで修行した、某パオ・メソッド終了者(修行中は在家。後に大乗で出家)がトラブルを起すのを、間近で見たことがありますので、<パオ・メソッド終了>を吹聴する人間に心酔したり、軽々に信じる事は決してありません(具体的には、マレーシアで問題が多く発生し、中国、その他の外国においても、問題は発生しています)。

その人の人格を見るのに、パオ・メソッドを終了したかどうか、余り関係がありません。

サマタから先進めなくて呻吟している修行者で、性格の良い方を知っていますし、16 観智が出来ても、トラブルを起す人はいます。

阿羅漢であれば別ですけれど、いまだ凡夫であれば、10 結は残されたままです。

あなたに<英雄待望論>のある時、偽の英雄が現れます。ご用心、ご用心。

追伸:ブログ既出「パオ・メソッドは終わらない」(2017年12月2日付)一文参照の事。

 

   <緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>