南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(6-18)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

初禅

あなたが五根の育成を実践する時、定力は上昇し、かつ入出息似相を覚知する時間は、益々長くなる。その時、あなたの定力は、ジャーナと非常に似た境地ーー近行定(upacāra samādhi)になる。

その後、あなたの五根が充分に育成されてバランスを得る時、定力は近行定を超えてジャーナーー安止定(appanā samādhi)に到達する。

ジャーナに到達した時、心は似相を不断に覚知して、それは数時間、または一昼夜、または一日中続くのである。

ひとたび、あなたが安止定に安住することができて、かつ、入出息似相に対して、二時間またはもっと長い時間専注することが出来る様になったならば、そしてそれを何日か維持できたならば、あなたは五禅支の識別にチャレンジするべきである。

それらは:

(1)尋(vitakka):それは心を引導して、心をして、入出息似相に投入せしめる。

(2)伺(vicāra):それは心を保持し、心をして入出息似相の上に維持せしめる。

(3)喜(pīti):喜悦。入出息似相に対して、喜びを感じる。

(4)楽(sukha):入出息似相に対して、愉悦と愉快を感じる。

(5)一境性(ekaggatā):心をして、入出息似相に専注せしめる。

(6-19につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi> 

<『涅槃証悟の唯一の道』パオ・セヤドー著(原題「証悟涅槃的唯一之道」) 

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>