Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(7-8)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

如何にして12の特徴と四界を識別するのか

あなたは、如何にして、逐一、12 種類の特徴を識別するのかを、学ばなければならない。

我々は通常、初心者には、先に容易な特徴を識別する様に教え、その後において、比較的難しい特徴を教える。

一般的な順序としては:

推進性、硬さ、粗さ、重さ、支持性、柔らかさ、滑らかさ、軽さ、熱さ、冷たさ、粘着性、流動性である。

それぞれの特徴は、必ず先に、身体のある部分において識別を開始し、その後に全身へと散布する様にする。この様にして最後には、12種類のすべての特徴を、識別できる様にならなければならない。

あなたが非常に快速に、逐一、全身にあるこの12種類の特徴を識別する時、仏陀の教えの通りに、地、水、火、風の順序でそれらを識別する。

すなわち:硬さ、粗さ、重さ、柔らかさ、滑らかさ、軽さ、流動性、粘着性、熱さ、冷たさ、支持性、推進性である。

あなたが己自身の身体の中において、非常に快速にそれらを逐一、識別した後であれば、同時に多くのまたは、すべての特徴を照見する事ができる。

最も良い方法は、まるで両肩の後ろから全身を遍照しているが如くに実践するか、または頭から下に向かって、見ている様にすることである。

この方法で修習する時、諸界のアンバランスによって、締め付けられる様な感じがする可能性がある。この時、あなたは対立法を用いて、それらをバランスする事ができる。

例えば、硬さが過度に強い時、柔らかさに注意を向ける等である。

対立する特徴とは、以下の六対がある。

★硬さ←→柔らかさ(地)

荒さ←→滑らかさ(地)

重さ←→軽さ(地)

流動性←→粘着性(水)

熱さ←→冷たさ(火)

支持性←→推進性(風)★

(訳者注:★~★は原文では表形式である。)

(下線訳者:初心者が自己流で四界分別の修習をして、諸界のバランスを崩すと、禅病になる可能性がありますので、必ず指導者について下さい。具体的には、下座後も、身体が非常に熱く感じられて、困惑する等など・・・です

(7-9につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。

<『涅槃証悟の唯一の道』パオ・セヤドー著(原題「証悟涅槃的唯一之道」) 

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>