<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
五因とは、生々世々、代々の善業と不善業の累積であり、その業力が五果を生じせしめる、すなわち、未来の業果である。
出生と生命は、過去の五因によって引き起こされた五果以外の何物でもない。自我というものはなく、霊魂というものはなく、故に、永恒に存在するものはなく、しかし滅絶することもない。
死に関して言えば、それはある一つの生における五果の中止であり、次に引き続き新しい五果が、その他の過去の五因を原因として生起して、新しい出生と生命を齎すのである。
過去世において蓄積した五因は、今生の五果を引き寄せることができる。
今生において累積したその他の五因は、過去世(=過去生)の五因と共に、未来世(=来世)のその他の五果を引き起こす。
もし、五因が善業であるならば、五果は楽しい生命を齎す;
もし、五因が不善業であるならば、五果は苦しい生命を齎す。
これら五因と五果の運用は、無数の過去世以前より始まっている。
もし、あなたが阿羅漢果を証得していないならば、それは持続的に不断に未来へと延伸して行く。
縁起の識別とは、この一系列の、二種類の因と一個の果輪転によって運用される五因と五果に関連し、かつ照見するものである。
あなたは、過去の識別から始めなければならないのである。
(9-6につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。
<『涅槃証悟の唯一の道』パオ・セヤドー著(原題「証悟涅槃的唯一之道」)
中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>