南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『禅修指南』(3-8)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

この段階において、あなたは、入出息の長短に関して、覚知を育成しなければならない。

ここにおける長短とは、寸法の長短を言うのではなく、時間の長短を、言うのである。

一回ごとの、入出息の時間の長短を覚知することを通して、あなたは、出息の時間が、長い時もあれば短い時もある、ということを発見するであろう。

この段階において、あなたはただ単純に、息を覚知するだけで充分である。

もし、黙然したいというのであれば:

「入る、出る、長い;入る、出る、短い」と黙然してはならず、ただ「入る、出る」と黙然し、同時に、息の長短を、覚知するだけでよい。

一回の座禅・瞑想の内に、息が最初から最後まで、長い時もあれば、最初から最後まで、短い時もある。

しかし、あなたは意図的に、わざと、それを短く、または長く変化させてはならない。

ここでは、息の長短に注意を払うのは、ただ心が息に専注する様に、後方支援するためであり、専注力の重点は、息においておくべきなのである。

こうしたことから、あなたは、息が長いか短いかを、あまり気にしすぎてもならない。

もし、あなたその様にするならば、あなたの択法覚支が強すぎて、心は定を得る事ができなくなるのである。

(3-9につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay