南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『禅修指南』(3-14)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

もし、禅相が、あなたの眼前より遠くに出現する時、それに注意を払ってはならない。

というのも、それは、消失する可能性が存在するし、また修行者が、この様に修行するならば、安止定(appanā samādhi)に到達する事ができないからである。

なぜであるか?

その理由とは、これが、安般念業処を修習する時の、一つの重要な原則であるが故に。

註釈では、以下の様に言う:

念の修習(bhāvanā sati)において、接触点にある息に専注することができて初めて、安般念の定力は、円満に成就する事ができる。

もし、当該の場所以外に存在する息に専注するならば、(+修行者は)安般ジャーナを証得することはできない。

こうしたことから、禅相が、息から遠く離れて(+出現して)いる時、あなたは、それに注意を向けてはならず、引き続き、鼻孔の周囲の一か所に存在する、明確な息に専注するべきである。

その様に実践するならば、その後において、禅相は、自動的に(+己自身の鼻孔の方へ)近づいてきて、当該の場所に留まり、息と結合して、一体となるであろう。

(3-15につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay