南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-12

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

シャーリプトラ尊者、モッガラーナ尊者の様に、いまだ仏陀に会いまみえていない前から、すでに初道初果を証入した人たちもいる。

というのも、彼らは五比丘(+のうちの一人である所の)アッサジ尊者に出会い、尊者の一個の縁起に関する偈誦を聞いただけで、二人は前後して、ソータパナになったからである。

仏陀に出会った後、モッガラーナ尊者は、一回の礼拝の後に、四道四果を証得した。シャーリプトラ尊者は、二回の礼拝で四道四果を証得した。

何故、右の大弟子シャーリプトラ尊者は、左の大弟子モッガラーナ尊者より一回分の礼拝におくれて四道四果を得たのか?

・・・というのも、シャーリプトラ尊者の智慧は広すぎる事が原因で、四道四果を得るのに、多くの時間がかかってしまったのである。

仏陀が(+法を)開示をしているその最中に、いまだソータパナの二人が、500人の学生を連れていった所、仏陀の開示が終わった頃、500人の学生は皆同時に四道四果を得て、阿羅漢になった。

彼らの教師であった二人は、すでに初果であったが、いまだ一切の煩悩から解脱できてはいなかった。

というのも、彼らは未来の双賢の弟子であり、仏陀の伝法を手伝う立場であった事から、広大な智慧が必要であった為である。

シャーリープトラ尊者が、四道四果に入った時の業処は「12処」であった。

モッガラーナ尊者は、名法を業処の目標とし、「尋」心所を心王として、五根のバランスを取った後、生・滅、無常・苦・無我の練習をして、四道四果に入ったものである。

故に(+我々は)、五蘊、六処、12処、18界、名色法、7色観法、7非色観法、49種思惟法などなど、非常に多くの修法を学ぶことができる(事が分かる)。

五比丘が、四道四果に入った事を記載する《無我経》は、我々が学ぶべき経典である。

(13につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。<翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>